ワスレルカラカク

どんどん忘れてしまう日々のあれこれを綴ってみようというあやふやな試みです。

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「ぜつぼう」

ぜつぼうぜつぼう
(2006/04/28)
本谷 有希子

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2007年最後の本でした。
読書で年越し♪と思い立ち、大晦日の夕刻に書店へ。今年の最後にドキドキハラハラミステリーを、と思っていたはずが、「腑抜けども」で揺さぶられたことを思い出し、本谷有希子をチョイス。足取りも軽く帰路についたわけです。書店の紙袋から取り出してみて、始めて気づきました。真っ赤な装丁でタイトルは「ぜつぼう」。妄想系の私としては、考えずにはいられません。レジのお兄さんは何かを感じたに違いない、と。なにしろ、<大晦日に「ぜつぼう」という真っ赤な書籍を購入する女>だもの!私は元気です、書店員さん、心配無用ですからね。

期待以上の一冊でした。読後に、本谷作品をamazonで漁ったことは、言うまでもありません。

「絶望」ではなく「ぜつぼう」、きっとそういうことなんだな、と思いました。声を出して笑える箇所がたくさん。「ぜつぼう」だからこそなのだと思います。
設定はユニークですが、ストーリーの大筋にはそれほどの起伏はありません。でも、でも。絶望している(本人は「絶望」していると解釈している)主人公の内面が、しつこいくらいに描かれていて、それがとても分かりやすく入ってくる。自分に重なる部分も多々あり、感情移入させられるのだけれど、一方ではそれを俯瞰させられて情けなく笑えてしまう。
絶望しているふりをして同情を買おうとしている人間はよくあるが、自分は本物の絶望を抱えているのだ、偽物ではないのだ、とアタマの中で主張を繰り返す主人公。不眠に悩まされ、本当に絶望しているのに、何故自分は鼻歌を歌ったのだ、しかもよりによってCMをソングを…俺は本当に絶望しているというのに!と憤慨する主人公。絶望しているということが、彼のアイデンティティー? ゆえに「俺は絶望してるがゆえに俺なのだ」。
ふふ、笑えます。




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2010年10月27日(Wed) 02:06


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